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二川 正敏; 田辺 裕治*; 粉川 広行; 日野 竜太郎; 衛藤 基邦
Impact Response of Materials and Structures, p.363 - 368, 1999/00
SiCセラミックは、高温強度、耐食性に優れ、かつ低放射化材料であることから、特殊環境下で使用される原子炉構造材料として期待されている。しかしながら、強度のばらつきが大きく脆性であることなどから、実用化に向け課題が多い。近年、脆性を克服するためにSiC長繊維で強化したSiCセラミックス複合材が開発されている。繊維強化複合材料の非脆性化あるいは高強度発現機構は、繊維・マトリックス界面特性に大きく依存する。そこで、繊維含有率、繊維被覆材(C,BN)を変えて、衝撃荷重を含む広範囲の荷重速度(10~200l/s)下で引張強度試験を行い、強度及び変形と界面特性の関係について調べた。準静的界面強度は微小押込み試験法により、また動的効果については破面に残存する繊維引き抜き長さから評価した。その結果、繊維被覆厚さの増加及び負荷速度の減少に従って、繊維引き抜き長さが増加し、変形に対する非線形性(非脆性化)が現れること、衝撃強度は準静的強度より増加することを明らかにした。